211 A/Bテストの実施

A/Bテストの実施状況と結果をGoogleアナリティクスで評価する

Googleオプティマイズで開始したテストのレポートは、オプティマイズの管理画面では以下のように表示されます。設定したメインの目標に対する改善率のデータが中心です。

A/Bテストの実施状況と結果をGoogleアナリティクスで評価する - できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版

一方、Googleアナリティクスの[ウェブテスト]レポートでは、見慣れた画面でテストの途中経過や結果を確認できます。特に、次の2つに着目するといいでしょう。

ステータス

オリジナルおよび対抗パターンの間で、統計的に目標がより高い確率で達成されるパターンが決まったかどうかが表示されます。確定的な勝者がいない場合、テストはまだ実行中です。

ウェブテストセッション

実際にテストの対象になったセッション数です。オリジナルとパターンのそれぞれに、どれくらいのセッションが割り当てられたのかが記載されています。

ちなみに、ウェブテストセッションはユーザーベースの指標になっています。例えば、あるユーザーにパターンAが表示されたとして、そのユーザーが次回サイトを訪問して別のセッションが発生すると、パターンAのウェブテストセッションとして加算されます。2回目の訪問が再びパターンAだったか、オリジナルやほかのパターンだったかは問いません。

[ウェブテスト]レポートに表示される指標は、標準ではメインの目標として設定した指標と、A/Bテスト独自の指標である「オリジナルとの比較」「オリジナルを上回る可能性」、前述のウェブテストセッションとなります。これらは指標グループや、ページ上部にある[コンバージョン/ページの指標]を切り替えることで変更でき、ページ/セッションやトランザクション数など、多様な指標をオリジナルと対抗パターンごとに確認できるようになります。

使用画面行動 > ウェブテスト

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ポイント

  • オプティマイズでは、テストは最低でも2週間続けることが推奨されています。確かに短期間で結論を下すことにリスクはありますが、Web担当者としては「統計的に確実である」ことよりも、「早く結論を出す」ことが重要な場面もあります。適宜判断するようにしましょう。
  • ランディングページをテストの対象とし、目標をお問い合わせやトランザクションに置くことはA/Bテストの王道のように思えますが、必ずしもベストプラクティスとは言い難いところがあります。ランディングページからコンバージョンまでが遠く、そもそもの率が低い場合、オリジナルと対抗パターンで差がつきにくいからです。ページの熟読率ワザ233を参照)やCTAのクリック数など、そのページで起こるユーザーアクションを目標設定し、その目標に照らして勝者を判断したほうが有効なテストとなる可能性が高いことも考慮してください。

Googleアナリティクスに以前あった機能が、洗練されたツールとして生まれ変わったのがオプティマイズです。ぜひサイト改善に役立てましょう。