【できるUiPath】は注目のRPAサービス「UiPath」を使って、RPAのワークフローを作るための基本操作から、実際に業務をRPA化する実践テクニックまでを解説する連載です。
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レッスン20Excelデータの書き込み

Excelにデータを書き込むには

Excelにデータを書き込んでみましょう。Excelのデータを読み込んだときと同じように、セルや範囲を指定して、データを書き込むことができます。

セルや範囲を指定してデータを書き込める

Excelを使った業務の自動化では、読み込みだけでなく、書き込みも欠かすことができない重要な処理となります。例えば、参照元のExcelリストに処理済みのタイムスタンプを記入したり、Webから取得した表データをExcelに出力したりと、いろいろな活用ができます。

[Excel]の[セルに書き込む]

[Excel]の[セルに書き込む]は、指定したセルにデータを書き込みたいときに使うアクティビティです。

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

[Excel]の[範囲に書き込む]

データテーブルなど、UiPath Studioで処理した配列形式のデータを丸ごとExcelに書き込むことができます。

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

HINTワークブック配下のアクティビティもある

レッスン19で紹介した読み込み処理と同様に、書き込みの処理も、ワークブック配下とExcel配下の2種類のアクティビティがあります。ここではExcel配下のアクティビティを使いますが、Excelがインストールされていない環境やExcelを起動せずに値を書き込みたい場合はワークブック配下のアクティビティを使いましょう。

HINTこのレッスンで使う変数

このレッスンでは、次の変数を使います。ワークフロー内で登場する変数の用途を確認しておきましょう。

InputDate

型:GenericValue
用途:書き込みたいセルの値を格納する

expTable

型:DataTable
用途:書き込みたいデータテーブルの値を格納する

セルに値を書き込む

セルを指定してデータを書き込んでみましょう。例として、Excelリスト読み込み→Uiath Studio処理→Excelリスト書き戻しという処理を想定し、最後のリストへの処理済みタイムスタンプの書き込み方法を紹介します。

1[Excelアプリケーションスコープ]と[代入]を追加する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

2書き込むデータを指定する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

3[Excel]の[セルに書き込む]を追加する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

HINT数式も書き込める

ここでは、セルに日付を表す文字列を書き込みましたが、Excelで利用可能な式を書き込むこともできます。例えば、「"=AVERAGE(C2:C4)"」と入力すれば、Excelの値を使って平均を求められます。

HINT範囲指定すると同じ値を入力できる

手順3の操作2で、「"E2:E4"」と指定するとセルE2~E4を同じ値で埋めることができます。また、「"E2,E4"」とすると、セルE2とセルE4に同じ値を入力できます。

HINT日付を自動的に取得するには

ここでは、日付を手動で指定していますが、実行日の日付を自動的に取得して入力することもできます。詳しくはレッスン12レッスン13を参照してください。

範囲を書き込む

表やリストなど、配列型のデータの書き込みには[範囲を書き込む]を使います。ここでは、読み込んだ表形式のデータの一部を書き換えて、全体を書き戻してみます。

1[Excelアプリケーションスコープ]を追加してファイルを指定する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

2[Excel]の[範囲を読み込む]を追加して設定する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

3[代入]を追加して特定の値を書き換える

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

4[Excel]の[範囲に書き込む]を追加する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

5書き込むデータテーブルを指定する

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

HINTヘッダーに注意

[Excel]の[範囲を読み込む]では、標準では表の1行目が見出しとして扱われます。元のExcelデータに見出しがないときは、[範囲を読み込む]のプロパティで[ヘッダーの追加]のチェックマークを外しておきましょう。なお、いずれの場合も、読み込みと書き込みでヘッダーの有無の設定を同じにしておくことが大切です。

HINT読み込みについて詳しく知りたいときは

Excelデータの読み込みについては、レッスン9レッスン19で詳しく解説しています。読み込みについては詳しく知りたいときは、そちらも参照してください。

HINTワークシートや書き込みの起点となるセルを指定できる

手順4や手順5では、書き込み先のExcelのワークシートやセル(左上の開始点のセル)を指定できます。標準では、[Sheet1]シートのセルA1からデータが書き込まれます。別のワークシートや別のセルに書き込みたいときは、ここで指定しましょう。

HINTワークシートをコピーしてバックアップしておこう

ここで取り上げたような書き込み処理を日々、繰り返す場合、書き込み先のExcelファイルを上書きすることになります。データを上書きしたくないときは、書き込み処理の前に、Excelのワークシートをコピーしてバックアップとして保管しておくといいでしょう。[シートをコピー]アクティビティを使えば、ワークシートを簡単にコピーできます。

Excelにデータを書き込むには(Excelデータの書き込み) - できるUiPath

Point情報の保存先として使える

業務の自動化では、UiPath Studioで処理したデータを最終的に人が確認できる形にしたり、長期間保管できる形で残したりする必要があります。こうしたケースで簡単に使えるのがExcelです。[セルに書き込む]や[範囲に書き込む]で、いろいろなデータを書き込む方法を確認しておきましょう。

提供:UiPath

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