2002年からスタートした講師の仕事。出会いはそこから

「できる」シリーズ30周年、おめでとうございます!

振り返ってみると、私と「できる」シリーズの出会いは、研修講師の仕事でテキストとして指定されていたことだったと思います。書棚を探してみたところ当時の本が3冊ほど見つかりました。奥付を見ると一番古いものは2004年出版でした。私がパソコン出張サポート業を開業したのが2001年、次の年から講師としても活動を始めているので、最初に出会った本は残念ながら処分してしまったのだと思われます。

帯に並ぶ単語も今となっては日常的に使われていますが、当時は講座でしっかり説明していました。

当時の私はまだ講師経験も浅かったため、どうしたらわかりやすく、そして楽しく、パソコンの便利さをお伝えできるか考え続けていました。まだパソコンに触り慣れていない方も多かったため、同じ講座の受講者でもスキルや理解力の差がとても大きい時代でした。「参加してくださる全ての受講者に満足いただける講座を提供したい、学んだことを実務で役立てていただきたい」と試行錯誤を繰り返すうちに、操作の説明そのものよりも、その機能の持つ意味や活用できる場面をお伝えすることが大切だということがわかってきました。

さらに何より大切なのは、「もっと知りたい、もっと勉強したい」という気持ちを引き出すことだ、ということにも気が付きました。「できる」シリーズの書籍は、そんな研修を実施するためのツールとしていつも私を助けてくれました。

20年以上前に試行錯誤を繰り返し続いた「伝えること」

何でも「はまっては飽きる」を繰り返す私ですが、気が付けば20年以上、ITツールやデジタル技術について伝えることを続けています。それはもしかしたら、講師として走りはじめたあの頃に「どう伝えるか」を考え抜いたからかもしれません。

そしてありがたいことに、私自身が「できる」シリーズの執筆者に仲間入りをさせてもらえました。あの当時の私には全く想像もつかない、不思議なご縁です。

私が書いた本も長く誰かの手元に置いてもらえますように。

私も「できる」シリーズのように30周年を、そしてその先を目指して、これからも誰かの役に立つことを伝え続けていきます。それが世界をほんの少しでも、良い方向に動かす力になりますように。


古澤登志美(ふるさわ としみ)
株式会社ワンズ・ワン代表取締役


中小企業診断士・ITコーディネータ。高校中退後様々な職と主婦生活を経て、2001年に起業。個人・法人問わずユーザー向けのITサポートと研修講師としてのスキルを重ねてきた。現在は「ITで仕事を楽に楽しく」をモットーに、小規模事業者に向けた生産性向上のための支援や、各種研修などを全国各地で行っている。特に「ITが苦手」な人に喜んでいただけるお手伝いをすることが一番の幸せ。
株式会社ワンズ・ワン

主な「できる」シリーズの著書

「30周年リレーコラム」の一覧ページへ
できるシリーズ30周年特設サイトへ