【エクセル時短】は「少しでも早く仕事を終わらせたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、Excelの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。毎週木曜日更新。
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プレゼンに使うアプリといえばPowerPointですが、時にはExcelを使うこともあると思います。

例えば、PowerPointのスライドには一部、または合算したデータしか載せていないとき、上司から「もとのデータも見せてよ」なんて言われることがあります。社内会議の"あるある"ですよね。

せっかく準備万端でプレゼンに臨んだのに、予期せぬExcelの出番で慌ててしまっては残念です。Excelの場合、スクリーンに映しているときは操作が丸見えなので、スマートにこなせるようにしておきたいところです。

エクセル時短】第93回では、プレゼン中に動揺しないためのExcelテクニックを3つ紹介します!

1. [Ctrl]+[F1]キーでリボンを折りたたむ

会議室のスクリーンでは小さい文字が読めないため、Excelを使ったプレゼンでは画面の拡大表示が必須になります。そんなときに邪魔になるのが、画面上部にあるリボンです。

プレゼン時はまず[Ctrl]+[F1]キーを押してリボンを折りたたみ、シートが広く見られるようにしましょう。

1ショートカットキーでリボンを折りたたむ

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

リボンを折りたたむには、通常は画面右上にある[リボンの表示オプション]から操作します。しかし、プレゼン時にはスマートに[Ctrl]+[F1]キーを押しましょう。

2リボンが折りたたまれた

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

一瞬でリボンが折りたたまれ、非表示になりました。タブをクリックすれば、リボンを一時的に表示できます。リボンを再表示したいときは、もう一度[Ctrl]+[F1]キーを押してください。

2. 拡大・縮小は[Ctrl]+マウスホイールで

リボンを折りたたんでシートを広く表示したら、見せたいデータを拡大表示します。このときは、セルを選択して[Ctrl]キーを押しながらマウスホイールを奥に回すのがスマートです。

画面右下のスライダーをドラッグするよりも、すばやく操作できます。手前に回せば縮小です。セル範囲やグラフを選択していれば、選択範囲やグラフの周りが拡大・縮小されます。これで「小さすぎて読めない!」と言われることもありません。

1画面を拡大表示する

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

拡大したいセルを選択しておき、[Ctrl]キーを押しながらマウスホイールを奥に回します。

2画面を拡大表示できた

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

選択したセルの周りが拡大表示されました。[Ctrl]キーを押しながらマウスホイールを手前に回すと縮小できます。

3100%表示に戻す

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

ぴったり100%表示に戻したいときは、[ズーム]ダイアログボックスがおすすめです。画面右下に表示されている表示倍率(ここでは145%)をクリックして......

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

[ズーム]ダイアログボックスを表示し、そのまま[1]→[Enter]キーの順に押します。

4100%表示に戻った

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

100%表示に戻りました。手順3の操作は拡大時にも有効で、[ズーム]ダイアログボックスを表示した状態で[0]キーを押せば200%表示、もっと拡大したいときは[F]キーを押します。なお、[Alt]→[V]→[Z]キーの順に押すと、[ズーム]ダイアログボックスをキー操作だけで呼び出せます。

3. 手描きの「ペン」で印を付ける

プレゼン中に注目してほしい箇所があるときは、マウスポインターよりも「ペン」を使って示すほうが効果的です。PowerPointにも、プレゼン中にペンを呼び出す機能がありますよね。

使っているPCがタッチ操作に対応した機種なら、Excelに[描画]タブが最初から表示されています。ここからペンを選択してもいいですが、あらかじめクイックアクセスツールバーに[描画]ボタンを登録しておくと、さらにスマートです。タッチ操作に対応していない機種では、Excelのオプションで[描画]タブを表示してから、クイックアクセスツールバーに登録しましょう。

なお、クイックアクセスツールバーの[描画]ボタンから呼び出せるのは直前に使用したペンなので、あらかじめ「赤、2mm」など、見やすい色・太さのペンをセットしておくのもポイントです。

1[描画]タブを表示する

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

PCがタッチ操作に対応しておらず、Excelに[描画]タブが表示されていない場合は、まず[ファイル]→[オプション]の順にクリックして[Excelのオプション]画面を表示します。[リボンのユーザー設定]で[描画]にチェックマークを付け、手順2の操作を行います。

2クイックアクセスツールバーに[描画]ボタンを登録する

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

PCがタッチ操作に対応しており、Excelに[描画]タブが表示されているなら、クイックアクセスツールバーの右側にある[▼]-[その他のコマンド]の順にクリックして[Excelのオプション]画面を表示します。続いて[コマンドの選択]から[[描画]タブ]を選択、左側のフィールドから[描画]を選択して[追加]ボタンをクリックすると、右側のフィールドへ移動します。最後に[OK]をクリックしましょう。

3[Alt]+数字キーで[描画]の機能を呼び出す

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

クイックアクセスツールバーに[描画]ボタンを登録できました。これをクリックしてもいいですが、さらにスマートなのが[Alt]→数字キーのショートカットです。数字キーはクイックアクセスツールバーの左端から数えた番号になります。ここでは6つ目に登録されたので、[Alt]→[6]キーの順に押すと、マウスポインターがペンに切り替わります。

4ペンに切り替わった

【エクセル時短】「もとのデータ見せてよ」で慌てない! プレゼンで役立つExcelテクニック3選

クリックしたままドラッグすれば、シート上にペンで注釈を書き込むことができます。描画せずに、レーザーポインター風に使うのもアリです。ペンを終了するときは[ESC]キーを押してください。書き込んだ注釈は[Ctrl]+[Z]で取り消すことができます。

以上、プレゼンで役立つExcelテクニックを3つ紹介しました。

これらを覚えておけば、上司や同僚の前で急にExcelを操作することになっても、冷静に乗り切れるのではないでしょうか。事前に練習しておくことも忘れずに。

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