【エクセル時短】は「少しでも早く仕事を終わらせたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、Excelの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。毎週木曜日更新。
過去の記事一覧はこちら【エクセル時短まとめ】

Excelのグラフは、単に作るだけなら、元データを選択して[グラフの挿入]ボタンをクリックすればOKです。しかし、そこから先の作業には、けっこうな手間がかかりますよね。

もっと見やすくしようと設定を変えたり、やり直したりすると、いつの間にか1時間が経過......なんてことになりがち。【エクセル時短】第10回では、グラフの作成でよくある悩みをまとめて解決する5つのワザを解説します。

  1. 複数のデータラベルを表示する
  2. 2軸グラフを作成する
  3. 凡例に表示する文字列を編集する
  4. モノクロ印刷するなら「パターン」で塗る
  5. グラフの書式をまとめてコピーする

複数のデータラベルを表示する

例えば、円グラフや積み上げ棒グラフなどで、データの値とパーセンテージの両方を表示したいことがあります。データラベルは[ラベルオプション]の項目で簡単に追加できます。

1[データラベルの書式設定]ウィンドウを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

グラフエリアを選択した状態で、[グラフツール]の[デザイン]タブから[グラフ要素を追加]をクリックします。続けて[データラベル]→[その他のデータラベルオプション]をクリックします。

2表示するデータラベルを選択する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[データラベルの書式設定]ウィンドウが表示されました。[ラベルオプション]を表示し、[ラベルの内容]から表示したいデータラベルにチェックマークを付けます。

3[区切り文字]を選択する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

複数のデータラベルを区切る文字列を選択します。ここでは[(改行)]を選択して、データラベルごとに改行します。値とパーセンテージが2行で表示されましたね。元データにパーセンテージの値が含まれていなくても自動計算されるので便利です。

2軸グラフを作成する

グラフの左右に軸のある2軸グラフも[グラフの挿入]ダイアログボックスから作成できます。一見難しそうですが、どのデータ系列を何の形式のグラフにするかが決まっていれば簡単です。

1[グラフの挿入]ダイアログボックスを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

グラフにしたいセル範囲を選択しておき、[挿入]タブにある[すべてのグラフを表示](矢印のボタン)をクリックします。

2グラフの種類を選択する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[グラフの挿入]ダイアログボックスが表示されました。[すべてのグラフ]タブにある[組み合わせ]をクリックし、データ系列のグラフの種類と軸を選択します。[第2軸]にチェックマークを付けたデータ系列の軸が、グラフの右側に表示されます。最後に[OK]をクリックしましょう。

32軸グラフを作成できた

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

2軸グラフが挿入されました。グラフのタイトル、軸ラベル、凡例などを整えれば完成です。

凡例に表示する文字列を編集する

凡例の文字列は、タイトルや軸ラベルと同じように直接編集することができません。これはグラフの元データと紐付いているためです。凡例の文字列は[系列の編集]ダイアログボックスで変更します。

1[データソースの選択]ダイアログボックスを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

グラフエリアを右クリックし、[データの選択]をクリックします。

2[系列の編集]ダイアログボックスを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[データソースの選択]ダイアログボックスが表示されました。変更したい凡例を選択して、[編集]ボタンをクリックします。

3[系列名]を変更する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[系列の編集]ダイアログボックスが表示されました。[系列名]に入力されている数式を削除して、凡例に表示したい文字列を入力します。間違って[系列値]を修正してしまうと、グラフが崩れてしまうので注意してください。[系列名]を変更できたら[OK]をクリックします。

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[系列名]が変更されました。同様にほかの凡例の文字列も変更し、[OK]をクリックします。

4凡例の文字列を変更できた

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

凡例の文字列を変更できました。グラフの元データはそのままで、凡例の文字列だけを省略したいときに役立ちます。

モノクロ印刷するなら「パターン」で塗る

ディスプレイで表示しているときはカラフルで見やすくても、印刷したら見えにくいこともあります。特にモノクロ印刷するなら、「パターン」での塗りつぶしを試してみてください。

1[データ系列の書式設定]ウィンドウを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

データ系列を右クリックして[データ系列の書式設定]をクリックします。

2パターンで塗りつぶす

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[データ系列の書式設定]ウィンドウが表示されました。[塗りつぶしと線]→[塗りつぶし]の順にクリックします。続けて[塗りつぶし(パターン)]をクリックし、[パターン]を選択しましょう。なお、パターンの色は変更できます。

グラフの書式をまとめてコピーする

以前に作ったグラフと同じような形式にしたいときは、作成済みのグラフの書式をまとめてコピーしてしまいましょう。グラフをコピーしてから元データを修正する手間が省けます。

1グラフをコピーする

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

グラフエリアを選択してコピーします。

2[形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスを表示する

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

書式を貼り付けたいグラフを作成して、選択しておきます。[ホーム]タブ→[貼り付け]ボタンの▼をクリックして、[形式を選択して貼り付け]をクリックします。

3書式を貼り付ける

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

[形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスが表示されました。[書式]を選択して[OK]をクリックします。

4グラフの書式をコピーできた

エクセル時短:思い通りに仕上げるグラフの定番ワザ5選

グラフの書式をコピーできました。データラベルや凡例の位置などもまとめてコピーできるのがメリットです。

いかがでしたか? どれもグラフ作りでよく登場する場面なので、しっかり操作を覚えて時短に役立ててくださいね。